“エイジフリー・ライフ通信”は施設内情報誌です。
ご入居されますと様々なイベントやツアーなどがございます。
その一部をご紹介いたします。
エイジフリー・ライフ大和田2Fケアスタッフ事例研究より
私共の施設では、より充実したケアを行うため、年1回、日常業務の中で特に重要と感じる事例につい
て研究し、その結果や成果を発表し合う「事例研究発表会」を行っています。
ここでは、本年4月に行われた事例研究発表会で発表された一例をご紹介いたします。


<はじめに>
 私達が介護をさせていただくなかで、ご入居者とのコミュニケーションはとても重要な要素のひとつと考えます。私達の目指すコミュニケーションを探求する為、コミュニケーション手段のひとつであるシェイクハンド(握手)について研究しました。

 私達の考える握手とは単に手を握り合うことという意味にとどまらず「手の温もりや力強さを感じ、やさしさに触れ、手の感触を感じ取り、互いの信頼感を深める事」です。心の交流を図ることを目的とし、3ヶ月間、おふたりのご入居者に対して握手を実施し、その時の反応や様子を細かく記録していきました。

【事例1】 82才女性・要介護2(歩行:一部介助、食事:自立、排泄・更衣:全面介助)
 一年前ごろから著しい身体機能の低下が現れ、ケアに対する強い抵抗や不穏な表情、苛立ちの訴え等がみられるようになりました。精神神経科医によると、身体状況の変化による精神的な不安定状態であろうとの診断でした。

 そのような状況を軽減するという目的意識を持ち握手を行ったところ、いつも笑顔で力強く握手に応じて下さいました。次第にケアに対しての拒否がなくなり不安や苛立ちもなくなりました。

【事例2】86才女性・要介護5(歩行:全面介助、食事:注入食)
 無表情で発語はなく、口腔ケアに対して強い拒否があり、笑顔が見たいという気持ちを込めて握手を行いました。

 握手したスタッフの顔を見つめているだけだったのが、次第に自から手を差し出し、握手した手を振ったり、手を離そうとしなかったり、手を離すと再度スタッフの手をとり握りしめて下さる姿がみられるようになりました。2ヶ月目からは、スタッフの顔を見ると自ら右手を差し出されるようになりました。

 残念ながら笑顔はみられませんでしたが、微笑むような柔和な表情や、何か話をしたいような仕草がみられるようになり、口腔ケアに対する拒否が減少しました。ご家族も、「以前の面会時と様子が違う」とおっしゃって下さいました。


<研究を終えて>
 私達は個別目的意識を持ち、思いを込めてシェイクハンドを実践していく中で、手と手の触れ合いにより、心と心のコミュニケーションがとれる事を知り、問題意識をもってお世話をする事で、よりご入居者に向き合ったケアが出来るようになりました。私達はシェイクハンドを通してご入居者に感動を頂いたのです。

 日頃から常に問題意識をもって業務に取り組むことの必要性、言葉に出来なかった言葉に耳を傾けることの大切さ、ご入居者の言葉の奥にあるものを、感じ取る為の観察力・洞察力を高めることの重要性を痛感しました。

 そして今後はご入居者とのコミュニケーションを図る上で、介護する側の視線や動作・表情にまで意識をし、一方的なコミュニケーションにならないように配慮していかなければならないと感じました。



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