“エイジフリー・ライフ通信”は施設内情報誌です。
ご入居されますと様々なイベントやツアーなどがございます。
その一部をご紹介いたします。

高齢者の音楽療法

エイジフリー・ライフ大和田  音楽療法士
北村 英子 先生
(日本音楽療法学会認定音楽療法士)


 音楽療法とは、「音楽のもつ生理的、心理的、社会的働きを用いて、心身の障害の回復、機能の維持改善、生活の質の向上、行動の変容などに向けて、音楽を意図的、計画的に使用すること」をさすものとする(日本音楽療法学会の定義)とあります。人間がより健やかに、よりよく生きるために、音楽を意図的に活用するのが音楽療法です。

 高齢者の音楽療法とは、どのような内容なのか、その効果はどのようなものなのかについて、主なものを簡単にお話させていただきます。

能動的音楽療法
@ 『歌をうたう』活動は、対象者の回想を促し、さまざまな情緒的反応を引き出します。また、ストレスを発散する、感情表現を豊かにするなどの効果もあり、高齢者が抱える心理的な問題の解消につながります。呼吸機能の維持・向上など、身体面にも効果があります。

A 『リズムを刻む活動』は、認定機能の低下が進んだ方にも、長くご参加いただける活動で、心身の活性化に有効です。リズムでのコミュニケーションは、言語でのコミュニケーションが難しくなった方の孤独感を軽減することにも役立ちます。また、楽器を用いる場合、その楽器の音を出すということが握る・振る・叩く・こするなどさまざまな体の動きをするということになり、身体機能の維持・向上にもつながります。

B 『音楽に合わせて体を動かす』活動は、身体機能の維持・回復を主なねらいとしています。障害や心身機能の低下から体を動かすことに意欲的でない高齢者もいらっしゃいます。音楽は、身体的な活動を誘発し促進する働きがあり、楽しさを提供します。これらを有効に用いて対象者の身体運動への主体的で継続的な参加を促し、身体機能の維持、回復へとつなげます。音楽に合わせて体を動かすことで得られる心地良さは、心理面にも好影響を及ぼし、体のあらゆる側面を良好な状態に保つことにもなります。
受動的音楽療法
 『音・音楽を、聴く・鑑賞する』というのような受動的な内容のものがあります。受動的音楽療法と呼ばれるもので、重度の認知症の方や心身機能の低下が進んだ方を対象とする場合、この活動の意義はさらに高まります。「人間の尊厳とは」「生命の質の向上とは」ということを考える時、音楽だからこその働きである「審美的体験や癒しをもたらすこと」の重要性を痛感しています。

 高齢者の音楽療法の全てをご紹介することはできませんでしたが、どの内容にも共通して言えることは、対象者に合ったものを適した方法で提供するということがとても重要だということです。音楽が悪影響をもたらすこともありますので、対象者のこれまでに歩んでこられた人生を尊重し、細やかな配慮をもって実践することが大切です。

 エイジフリー・ライフ大和田のご入居者との実践を思い返しますと、心に残るご入居者のお言葉や表情とともに、感動的な場面がいろいろとよみがえってきます。これからも、安心して楽しくご参加いただき、よりよく生きることの一助となることができますよう努めていきたいと思います。




  ♪シャーボン玉飛んだ♪ 
  ♪屋根まで飛んだ♪






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