皆さん、こんにちは。エイジフリーライフ星が丘で、かかりつけ医をさせていただいております李クリニックです。当クリニックでは西洋薬と漢方薬を組み合わせた治療で、皆様のお役に立つことを目ざしています。今回は、簡単に漢方についてお話ししてみたいと思います。
[漢方という呼び名]
日本の漢方医学は、2千年以上前の古代中国に発祥した伝統医学を基盤として、16〜17世紀以降、日本独自の発展をとげた伝統医学をいいます。江戸時代後期にオランダ医学が移入されてから「蘭方」と区別するため「漢方」と呼ばれました。
[未病を治す]
中国の古典に記された言葉で、漢方の目ざす方向性を示しています。この言葉は、病気にならないようにすること、あるいは、まだ病が完成しない初期の症状に着目して治療することです。又、すでに病気を持っている人でも、病的部分の影響のまだ及んでいない、あるいは病的状態が完成されていない部分を治療の標的にすることで、病気を抱えながらも、より健康になるという発想です。
[現代医学との違い]
例えば、感染症を例にとりますと、現代医学では病因としての細菌やウィルスなどの影響を重視し、感染や発病のメカニズムを解明し、抗生物質やワクチンを開発し病気をコントロールしようという面が強いと言えます。他方、漢方医学では自分たちの内部に原因を求めます。たとえ外からの刺激があっても、内部環境さえしっかりしていれば、病気にならないという発想です。インフルエンザがいくら流行していても、かかる人とかからない人がいます。漢方医学はそこに着目し、かからない人は内部環境がしっかりしているからと考えるのです。そこで内部環境をどうとらえているかが治療の基本となり、次に述べる漢方独特の病態の把握が行われます。 |
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[随症治療と四診]
漢方では「証」に従って治療することが原則となっています。証は、その時点での漢方医学的病態を指し、個々の体質や体力、抵抗力などに応じて決定されます。証を決定する漢方的な物指しが「陰陽」「虚実」「気血水」「表裏」「寒熱」などであります。「陰陽虚実」は、証を決定するうえで最も重視されている概念で、この四つの証のどこに入るか見極める事が大切です。「気血水」は、病態把握の重要な概念で、生体は気・血・水の3要素が体内を循環することで維持されると考えられています。これらが過不足なくバランスを保ち、順調に循環していることが健康な状態とみなされます。
これらの証を決定するための診療法が「四診」と呼ばれています。
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望診:視覚によって情報を得ることで、現代の視診に当たり、とくに重視されているものが舌診です。 |
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聞診:聴覚と嗅覚による情報収集法。話し声や声の明瞭さ、呼吸音やおなかの鳴る音、体臭や口臭などを調べる。 |
| B |
問診:訴えを聞くことでありますが、漢方医学では自覚的な訴えを詳しく聞くことが重要です。 |
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切診:患者の体に触れて情報を得る方法で、脈の状態を調べる「脈診」と腹部の緊張状態や圧痛点 などを調べる「腹診」があります。 |
漢方はさまざまな病気に対処できますが、一般に次のような病態にはとくにお勧めです。
- 不調があるが、検査では引っかからないいわゆる 不定愁訴など。
- 現代医学の治療では思わしくないもの。
機能性消化管障害、過敏性腸症候群など。
- 高齢者のように加齢に伴う多くの症状があって、免疫力が低下している場合。子供であれば虚弱児。
- 軽い状態の心身症。
- 抗癌剤など現代医薬品の副作用で治療の継続が困難なとき。
これからも、西洋医学と漢方医学の良いとこどりをして、皆様とともに健康の増進を図っていきたいと思っています。ありがとうございました。 |